2008年04月25日

イン・ザ・プール(奥田 英朗)

イン・ザ・プール (文春文庫)
イン・ザ・プール (文春文庫)奥田 英朗

おすすめ平均
stars空中ブランコからすぐ読んでみた
stars現実にこんな医者がいたらどうなるんでしょうね・・・(笑)
stars型破りだけれど本質を突いている
stars予断(よだん)大敵!
stars息抜きに

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【本】
 イン・ザ・プール

【作家】 ※●は代表作
 奥田英朗(空中ブランコ)

【ストーリー】
 「いらっしゃーい」。伊良部総合病院地下にある神経科を訪ねた患者たちは、甲高い声に迎えられる。色白で太ったその精神科医の名は伊良部一郎。そしてそこで待ち受ける前代未聞の体験。プール依存症、陰茎強直症、妄想癖…訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。こいつは利口か、馬鹿か?名医か、ヤブ医者か。

【感想】
レディ・ジョーカー」を読了する迄の一ヵ月半の間に
買いためた本の中で、次に読む本として手が伸びたのが
イン・ザ・プール

何が気になるって、この本の続編であり、直木賞受賞作である
空中ブランコ
の舞台版の広告が最近目に付いて仕方なかったから。

だって、通勤に使っているメトロの車両内だけでなく、
わが町和光市の駅前の掲示板にまでポスターが張ってある始末!

ということで、ポスターに写る宮迫&サトエリの
妙な組み合わせに惹かれるように、小説版の前作にあたる
この本に手が伸びた。

呼んでみた感想だが、いやぁオモシロイ!
人間の心が
 如何にもろくて
 如何に複雑で
 如何に繊細で
 如何に面白いか
を堪能させてくれた一冊だ。

心の病というと、ちょっとデリケートな問題で
ついつい深刻に捕らえてしまいがち。
でも本書を読むと、大したきっかけも無く
誰でもその境界線を簡単に超えてしまう可能性があるのだ
ということに気付かせてくれる。

本作の主人公は精神科医の伊良部。
常に患者に対して気軽に接し、決して深刻な態度など見せない。
真剣なのか、ふざけているのかが分からない態度だが、
常に「いらっしゃーい」の掛け声で患者を迎え、
彼らの話に耳を傾けてくれる。

ちょっとおかしな精神科医を前にして
「こいつはヤブ医者なのか?」
と疑いつつも、患者達は毎日彼の元へと足を運ぶ。
それは、伊良部が常に自分を迎え入れてくれ、
そして自分の話を聞いてくれるから。

そうなのだ。
誰しもが、自分を受け入れて欲しいしと思っているし、
話を聞いて欲しいと感じている。
こんな単純だけども贅沢な欲求を満たしてくれる
存在が身近にいればきっと心が病む事なんてないのだ。

毎日仕事をするしかやることがなく、友達も少ない。
そんな私は、家族がいてくれるお陰で、
何とか境界線を越えずにふんばっている。

仕事の愚痴を文句ひとつ言わずに聞いてくれる妻や、
玄関のドアを開けると全速力で駆け寄ってきて
 ”お帰りー!”
と私を迎えてくれる子供達に
ほんとうに感謝の気持ちをこめて、
 アリガトウ
と言いたい。
そんな気分にさせられた一冊だ。

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タグ:小説 感想
posted by 鉄蔵 at 02:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説)
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