伊坂幸太郎の「重力ピエロ」を読んで、
そんなことを考えた。
生みの親。
育ての親。
異父兄弟。
生まれながらの血の、DNAの繋がりが
実際にどれだけ大切なのだろう?
ほんとうに大切なのは
生まれてからの日々の暮らしの積み重ね
なのではないのだろうか?
この本に登場する兄弟の弟「春」は
母親がレイプされたことで出来た子供だ。
この小説は、その悲しい事実の上で
繰り広げられる家族の物語である。
| 重力ピエロ | |
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しかし、家族の誰からも悲観的な雰囲気は漂わない。
両親は、周囲にそのことを指摘されると
堂々と答えるのだ
「春は私達夫婦の子供だ!」
と。
そして二人の息子達は、悲しい事実に逆らい
いまの家族が、真の家族であると強く思う。
この強い心の繋がりは、家族そのものだ。
家族は生まれながらにして出来るのではない。
DNAなんて糞食らえだ!
親が子を思い、子が親を思う。
それで立派な家族だ。
家族の本当の繋がりは血やDNAではないのだ。
心と心の繋がりが、愛のある家族を作り出すのだ。
最近、私はよく子供たちを叱る。
ついつい手が出てしまうことも度々だ。
そんな私は思い違いをしているのだ、
「自分の子供なのだから許される」
と。
私はこの本に登場する両親のように
広く強く大きな心で
子供たちを包み込めていないだろう。
そんな私のことを、
10年・20年先の子供たちは
親として尊敬してくれるのだろうか?
家族とは何か?親としてどうあるべきか?そんな当たり前だけど、とても大切なことを、
この本に登場する本当に格好いい
4人の家族に教えてもらった。
悲しくも温かい。
伊坂幸太郎の最高傑作だと思う。



ミステリーというよりは・・・