2007年05月19日

重力ピエロ(伊坂幸太郎)「本当に格好いい4人の家族の物語」

家族の定義はなんだろう?
伊坂幸太郎の「重力ピエロ」を読んで、
そんなことを考えた。

生みの親。
 育ての親。
  異父兄弟。
生まれながらの血の、DNAの繋がりが
実際にどれだけ大切なのだろう?
ほんとうに大切なのは
生まれてからの日々の暮らしの積み重ね
なのではないのだろうか?

この本に登場する兄弟の弟「春」は
母親がレイプされたことで出来た子供だ。
この小説は、その悲しい事実の上で
繰り広げられる家族の物語である。

重力ピエロ
重力ピエロ伊坂 幸太郎

おすすめ平均
starsミステリーというよりは・・・
stars家族の愛とつながりを描くものがたり
stars家族愛に満ちた意外な結末
stars伊坂幸太郎の優しさが滲み出ている一冊。
stars

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しかし、家族の誰からも悲観的な雰囲気は漂わない。
両親は、周囲にそのことを指摘されると
堂々と答えるのだ
「春は私達夫婦の子供だ!」
と。
そして二人の息子達は、悲しい事実に逆らい
いまの家族が、真の家族であると強く思う。
この強い心の繋がりは、家族そのものだ。

家族は生まれながらにして出来るのではない。
DNAなんて糞食らえだ!
親が子を思い、子が親を思う。
それで立派な家族だ。
家族の本当の繋がりは血やDNAではないのだ。
心と心の繋がりが、愛のある家族を作り出すのだ。


最近、私はよく子供たちを叱る。
ついつい手が出てしまうことも度々だ。
そんな私は思い違いをしているのだ、
自分の子供なのだから許される
と。

私はこの本に登場する両親のように
広く強く大きな心で
子供たちを包み込めていないだろう。
そんな私のことを、
10年・20年先の子供たちは
親として尊敬してくれるのだろうか?

家族とは何か?親としてどうあるべきか?そんな当たり前だけど、とても大切なことを、
この本に登場する本当に格好いい
4人の家族に教えてもらった。

悲しくも温かい。
伊坂幸太郎の最高傑作だと思う。
posted by 鉄蔵 at 16:08 | Comment(0) | TrackBack(1) | 本(小説)
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